病気の人を励ます言葉とは、どんな言葉が適切なのか考えてみましょう。
入院中の同室人と医療スタッフからのストレスが、すごかった!の記事でも述べているように、私自身もひどい病気になり、長年患ってきました。
本当の意味で病気の人を励ます言葉は、とても難しいと思います。
私自身がかけられてとても嫌だった言葉を思い出すと、自ずとどういう言葉を病気の人に伝えればいいのかが、少しは分かる気がします。
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病気の人を励ます言葉
1.頑張ったですね
頑張ってと言葉をかけるのは、禁句ですが、頑張ったですね、というのは、病人の闘病に対する労いになり、嬉しい言葉です。現在通院しているクリニックの先生から、初診のときに、「10年よく頑張りましたね。すごいことだと思います」と言われ、分かってくれる人がいるんだと感じて嬉しく思いました。
2.体調はどうですか
相手の体調を聞くということは、気遣ってくれているということです。クリニックの看護師さんは、血圧を計ったり、点滴を打ったりするとき、体調は、どうですか、と必ず聞いてくれます。私も病気の知人にハガキやメールを出すときは、必ずこの言葉を書くようにしています。
3.辛かったですね
この言葉も病気の辛さを緩和して、励まされていると感じます。看護師さんも、風邪をひいて咳が出る、と言うと、それは辛いですね、と気遣ってくれます。
4.お大事に
この言葉は、どんな病気の人でも、言われたら、ホッとします。会話の最後に、別れるときに言うと良いですね。
5.治るのを願っています
私も入院中に知人からもらった絵ハガキに、こういう言葉が書いてありました。体が辛いときに言われると、自分が治るのを待っている人がいることを実感できて、とても励みになります。
病気の人に寄り添う気遣い(言葉ではありませんが、とても重要だと考えます)
1.相手のレベルに降りてきて、垣根を作らない
2.聞き役に徹する
3.長話しをしない
病気のときに嫌だった言葉
私は、この12年間に35箇所の医療機関に行きました。
許しがたい暴言を吐く医師、看護師、医療スタッフもいれば、数少ないですが、誠実な人、本当に優しい天使のような人もいました。
病気になったということは、なんらかの医療機関にかかっているということですから、そこでも病人は神経をすり減らして疲れているのです。
その上、知人、友人から心無い言葉を告げられると、さらに傷つき疲れて、病状が悪化しかねないこともあるわけです。
1.頑張って
人間誰でも呼吸をして生きていることが頑張っているのに、頑張ってというのは、どんな病気の人に対しても言ってはいけない言葉です。
頑張っているから、病院にも通っているのです。
「頑張って」と言っている人は、自分自身は、何を頑張っているのかと思えるときもあります。
日本人は、「頑張って」を言い過ぎると思います。
2.長話しをする
病人相手に電話であろうと、直接面と向かってであろうと、長々と話しをする人がいます。
自分に関係することをやたらと話す人なんて、自分が病気でなくても、たまりません。
私はまだまともに歩けない頃、美容室へ行って、髪を切ってもらいました。
病気でも髪は伸びますから、時々カットしてもらわないといけません。
その美容師さんは、私の病状を知っているのに、カットをしている間、自分の子どもや孫の自慢話しをして、いつも聞くことが苦痛でした。
なんで、お金を払いながら、体がしんどいのに、この人のどうでもいい話しを聞かなければならないのか、ばかばかしくなって、そこに行くのは止めました。
こういう相手の体調を考えない人との会話は不要ですね。
3.命令する
自分は医師でもないのに、ああしろ、こうしろと言う人もお断りです。
私の以前の家の隣人は、悪い人ではないけど、一言も二言も多い人でした。
まともに立っていられない状態なのに、家の中の階段を昇り降りしろ、と言いました。
私の症状に階段の昇り降りすることが、どういう医学的根拠があるのかなにも知らないのに、うるさいって心の中では、反論していました。
当時は、治療に行くときに家を出入りするだけでしたから、その時から当分顔を合わせないようにしました。
無神経さが嫌で嫌でたまりませんでした。
4.えらそうに言う
その人の病気の辛さは、その人でなければ分かりません。
長年の病気治療で悟ったことは、自分がとても無知であった、ということです。
私は、数年前慢性病の6回で完結するワークショップに参加しました。
自分と同じような症状の人がいれば、有効な治療法を知りたいというのが、参加の動機でした。
そこで、糖尿病にも種類があることを知りました。
特に1型は、食事の問題ではなく、若い人にも発症するのです。
このタイプの人は、おいしいものばっかり食べたから、糖尿病になったんでしょう、と無神経に言われることがとてもショックだと聞きました。
私の場合は、段々歩けるようになっても、頭痛、ふらつき、動悸があって、それは人からは、判りません。
ですから、自分の症状を話したとき、「なまけ病でしょ!」と言われたことが一番傷つきました。
誰一人好き好んで病気になる人は、いませんし、私も長年治療費、交通費、宿泊費など、治すために随分使ってきました。
なまけ病で多額のお金を使いますか、そんなお金があったら、海外旅行にでも行きます。
中高年になると、自分の知っている知識がすべてで、その知識の範囲であれこれえらそうに言ってしまい、独りよがりの人がたくさん居ることに気がつきました。
歳をとっていても、自分が知らないことの方が多いのです。
一般人だけではなく、そのことに気がつかない医師や治療家もいますね。
自分のやっている治療が最高で、他の治療法を認めようとしません。
5.哀れんで言う
これは、入院中毎日感じたことです。病人同士でも、自分より状態が悪い人に向かって、自分は一段マシなレベルなんだと、半ば哀れんで馬鹿にして、言われたことが毎日でした。
病気の人に対して、対岸から言うような、垣根をつくってはいけません。
以上5項目が私が言われたくない言葉でした。
それでは、なにを言われたら嬉しいか、励ましになるのかと考えました。
余計なことを話さない方が良いのです。
難しいけど、とてもシンプルなことのような気がします。
病気の人を励ます言葉は、難しいけど、シンプルだと考えます。自分が病気だと想定して、言われたら嫌だろうなと思うことは、言わないことです。
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